世界自然遺産のガラホナイ国立公園はこの雲のお蔭で、雨量の少ない気候でも十分に水分を補給している
国立公園には散策路が縦横に造られており
ハイカーたちが車を止めて森へと消えていく。

折角のチャンスと我々3人も後に続いた。
山中は苔生した木々に覆われ、光が差し込むと輝きを増し、
風が吹くと水滴がキラキラと目に飛び込んでくる。

この様な過酷な環境の中で自然は生きる術を知り、岩山の世界自然遺産に納得する。

スペイン

カナリア諸島

早朝のフェリー乗り場は閑散としているが
シーズンオフのせいでもある。

板垣奈緒さん(テネリフェ島在住)のご主人、
ビクタ-(45)の車でフェリーの乗客となる。
チケットの手配から何から何までお世話になる
大名旅行は結構この上ない贅沢旅行だ。

見知らぬ土地での言葉の壁は旅の行動を半減さす。

今回の旅は彼の休日を選んでの島めぐり。
これも現地に来てからの旅程にグラシャスの連続だ。

奈緒さんと結婚して10年になるので片言の日本語も話しその上、英語も通じるので案内役として
心強いパートナーだ。

サン・セバスチャン港から見えるゴメラ島の風景はまるでゴツゴツとした岩山である。
この島が何で世界自然遺産なんだと誰もが感じる

諸島で2番目に小さい島の周遊道路は無く、
山の中央から各港に道路が広がっている。

島の山頂にあるガラホナイ国立公園(1400m)へと車は登って行く。
雲が低く山頂にかかるダイナミックな風景に
カメラを向けているがあまりの寒さに
ビクターのジャンパーを拝借しての撮影である。

流れるように雲は動き、青空が広がったかと思うと強風が吹き荒れる。
暫らくすると優しい豊な自然が顔を出してくれる

ラ・ゴメラ島 

テネリフェ島のロスクリスチアノス港

ガラホナイ国立公園・世界遺産

レストランのオーナーが実演してくれたが
沖縄の指笛とその差異は感じられなかった。

今ではその技術を語り継がれる人も少なくなったらしい。

携帯電話の無いひと昔は農作業の間で指笛会話が活用されていたが、
文明の進歩で古き良き習慣が忘れ去れようとしているのは残念なことだ。

アナログ文化を推奨する私は携帯電話より指笛文化の方を取るだろう。

私が描いていたラ・ゴメラ島は
岩山でごつごつとした感じだったが
その優雅な森の中に佇めばスペインの
カナリア諸島であることさえ忘れるほどだ。

rラ・ゴメラ島からテネリフ島のテイデ山を望む

断崖絶壁の谷底に街が広がり
ヤシの木に囲まれた段々畑が絶景を見せてくれる。
ジャガイモの花が咲いている畑もあるが
多くは雑草に覆われその景観のみを残している。

遙か彼方にエル・イエロ島やラ・パルマ島が微かに見える。
雲の上に頭を突き出しているテイデ山も小さくその姿を現している。

島の名物に指笛会話(エル・シルボ)があるのは
日本でもテレビなどで紹介されている。

島には無数の渓谷があり大きく迂回しなければならないが
直線距離では短いのでそこで通信手段として指笛会話が発達した。

世界自然遺産(ガラホナイ国立公園

人口18000人 

2012年5月27日(日)首都サン・セバスチャン

テネリフェ島‐ラ・ゴメラ島(ロスクリスチアノス港-サン・セバスチャン港)

カーフェリーで1時間

指笛の実演演奏

天候は一日に何回も変わる

島の段々畑